ビタミン錠剤はなぜ効かない上に体に悪影響!?!?ビタミン剤ブームはノーベル賞をとったあの人の本が原因?

2018年11月24日

どんなニュース?

今回紹介するNEWSはこちら~

[blogcard url=”http://www.bbc.com/future/story/20161208-why-vitamin-supplements-could-kill-you”]
中山
ビタミン剤を飲むと健康になる印象があるけれど、実際は違うようです。

ビタミン剤ブームの火付け役ははノーベル賞をとったあのアメリカ人って本当?ニュース記事から読み解いていきましょう。

この内容難しすぎるって方は、まとめだけでも見ていってください。

But then came the vitamin C days. In his 1970 bestselling book, How To Live Longer and Feel Better, Pauling argued that such supplementation could cure the common cold. He consumed 18,000 milligrams (18 grams) of the stuff per day, 50 times the recommended daily allowance.

BBC Science “Why vitamin pills don’t work, and may be bad for you

では、上の文を訳してみました。

(前略)しかし、ビタミンCが到来しました。ポーリング博士が1970年に発表したベストセラー本の「How To Live Longer and Feel Better(どのように長く、よりより生きるか)」の作中で、彼は、ビタミンCのようなサプリメントは風邪を直すことができると主張していた。彼は一日に18 g(グラム)のビタミンCを消費した、これは一日に推奨される50倍の量に相当する。

ポーリング博士

まず、ポーリング博士って誰ぞや?って最初に思かもしれません。
ライナス・カール・ポーリング(Linus Carl Pauling、1901年2月28日 – 1994年8月19日)はアメリカの科学者でノーベル賞を二度とっています(化学賞、平和賞)。
1939年にポーリングは化学結合に関する研究の成果を「化学結合の本性 The Nature of the Chemical Bond」という本にまとめます。この本がノーベル化学賞の受賞理由でもあり、現在でも多くの論文でこの本を引用してます。
彼の業績は数多くばかりか、多岐にわたり、20世紀を代表する化学の巨人となっています。
1941年に、当時40歳だったポーリングはブライト病と呼ばれる重い腎臓病と診断されました(当時の専門家はブライト病が不治の病であると信じていました)。

ビタミンC

アスコルビン酸と呼ばれる化合物のことです。カジミール・フンクが抽出した成分の中にアミンの性質があったため、「生命のアミン(NH3)」と言う意味で “vitamine” と名付けました。このさいごのmineがビタミンとスペルが違いますよね。「生存に不可欠な微量成分」=「ビタミン (vitamine)」の名称は、その当時日常的に使用されていたました。しかし、これら新発見の成分は明らかにアミン (amine、NH3) の化合物ではなかった。そこでドラモンドは、ビタミンの発音はそのままで若干スペルを変更すること (vitamin) を提案しました。正式な化学構造が判明し適当な名前を付けるまでの仮称として、D, E, F,… と順に名付けられ
ビタミンBに関しては、非常に似た性質を持つグループがあることが分かり、ビタミンB群として、B1, B2, B3,… と順に名付けられています。
私は抗酸化の専門家でもあるので、少し説明すると、酸化する際には有機分子はラジカルと呼ばれる形態をとります。
その際に、ビタミンCやフェノールのような環状化合物に水酸基をもつ抗酸化剤がラジカルをトラップすることで、酸化の進行を防ぎます。
実際に、プラスチック製品はこの抗酸化に依存しており、添加量は0.5重量%で十分すぎる効果を発揮します。

Sales in multivitamins and other dietary supplements boomed, as did Pauling’s fame.

But his academic reputation went the other way. Over the years, vitamin C, and many other dietary supplements, have found little backing from scientific study. In fact, with every spoonful of supplement he added to his orange juice, Pauling was more likely harming rather than helping his body. His ideas have not just proven to be wrong, but ultimately dangerous.

和訳は以下になります。

マルチビタミンやその他の栄養補助食品の売上が好調に推移し、ポーリングの名声も高まっています。

しかし、彼の学問的評判は売り上げとは逆に下がりました。 長年にわたり、ビタミンC、およびその他の多くの栄養補助食品は、科学的研究の根拠に基づいた支持がほとんどありませんでした。 実際に、彼はオレンジジュースにスプーン一杯のサプリメントを追加しており、ポーリングは自信の体を助けるよりむしろ害を及ぼす可能性が高かったのでした。 彼の主張は間違っているだけではなく、最終的には体に危険を及ぼすことを証明されました。

一般には体内で吸収されなかった余剰のビタミンCは尿中に排出されまれすが、数グラムレベルで一度に大量摂取し、腸管耐容量を超えると下痢を起こす可能性があります。他にも、いろいろとビタミンCは悪いのではないか~って報告はあるものの、立証はされていませんのでここでは紹介しません。

Pauling was basing his theories on the fact that vitamin C is an antioxidant, a breed of molecules that includes vitamin E, beta-carotene, and folic acid. Their benefits are thought to arise from the fact that they neutralise highly reactive molecules called free-radicals.

BBC Science “Why vitamin pills don’t work, and may be bad for you

Paulingは、ビタミンCが抗酸化物質であるということ、ビタミンE、ベータカロテン、および葉酸を含む分子の種類であるということに基づいて理論を立てていました。それらの利点は、フリーラジカルと呼ばれる反応性の高い分子を中和するという事実から生じると考えられている。

1954年、ニューヨークのロチェスター大学のRebeca Gerschmanは、1956年にUC Berkeleyのドナー・ラボラトリー(Donar Laboratory of Medical Physics)のデンハム・ハーマン(Denham Harman)によって展開された、これらの分子を初めて危険と判断した。細胞の劣化、疾患、そして最終的には老化を引き起こす。

BBC Science “Why vitamin pills don’t work, and may be bad for you

1954年、ニューヨークのロチェスター大学のRebeca Gerschmanは、1956年にUC Berkeleyのドナー・ラボラトリー(Donar Laboratory of Medical Physics)のデンハム・ハーマン(Denham Harman)によって展開された、フリーラジカルを初めて危険と判断した。細胞の劣化、疾患、そして最終的には老化を引き起こすことを主張しています。

つまり、フリーラジカルという形態が反応性が高いために、正常な状態から劣化した状態に変化しやすくします。この劣化に至るまでのプロセスは酸化が中心です。ビタミンCはそのフリーラジカルを中和して参加を止めますよ!っていう話です。このあと記事では、マウスを使った試験をしますが思うような結果が得られませんでした。

なぜ医学の研究ではマウス?

これは、マウスが繁殖しやすいこと、サイズや値段がお手頃、成長が早いっていうのがもちろん重要な要因です。
しかし、一番はマウスの腸の長さと体長の比や代謝にかかる時間を人間と照らし合わせやすいってことでしょう。
他の生物を使わない理由は以上の要因となっています(他にもいろいろとあるんですけどね)。

Since the 1970s, there have been many trials like this trying to figure out what antioxidant supplementation does for our health and survival. The results are far from heartening.

In 1994, for example, one trial followed the lives of 29,133 Finish people in their 50s. All smoked, but only some were given beta-carotene supplements. Within this group, the incidence of lung cancer increased by 16%.

BBC Science “Why vitamin pills don’t work, and may be bad for you

1970年代以来、健康や生存のために抗酸化物質の補給が何をするのか把握しようとする試みが数多く行われてきました。 その結果は心から響くものではありませんでした。

例えば、1994年には、50代の29,133人の被験者による1回の試行を行われました。 すべてが喫煙されたが、一部にはベータカロチンのサプリメントが与えられた。 サプリメントを使用したグループ内では、肺がんの発生率は16%増加しました。

A similar result was found in postmenopausal women in the U.S. After 10 years of taking folic acid (a variety of B vitamin) every day their risk of breast cancer increased by 20% relative to those women who didn’t take the supplement.

米国の閉経後の女性にも同様の結果が見られました。葉酸(Bビタミンの多種多様)を毎日10年間摂取した後、乳がんリスクは20%増加しました。

One study of more than 1,000 heavy smokers published in 1996 had to be terminated nearly two years early. After just four years of beta-carotene and vitamin A supplementation, there was a 28% increase in lung cancer rates and a 17% increase in those who died.

1996年に発表された1000人以上の重度の喫煙者に関する1件の研究は、2年近く早く終了しなければならなかった。 たった4年間のベータカロチンとビタミンA補給後、肺がん率は28%増加し、死亡者は17%増加しました。

そして、他の臨床結果についても説明が続きます。しかし、多く場合でビタミンの接種だけで大幅な改善を主張する論文はありませんでした。ただし、フルーツを食べることは、他の化合物とのバランスや相互作用から、おすすめできる場合はおおいといいます。ビタミン剤は、不健康にする可能性まであります。可能性というのは、不規則な生活や健康的な食事をとれない人には、こういった栄養補助食品の効果を示す報告がたくさんあるためです。

健康は食事からですね。本当に体調を崩して、医師から診断されたとき以外は、ビタミン剤をとらない方が良さそうですね。

 

まとめ

  • 老化や病気の原因の一つは、フリーラジカルと呼ばれる形態をとり、酸化することです。
  • フリーラジカルを中和することで、酸化を抑制できます。このフリーラジカルを中和する添加物を抗酸化剤と呼びます。
  • ビタミンは体内で抗酸化作用を持っています。
  • だからといって、ビタミン剤としてビタミンだけ飲んでも、風邪などの病気に効果があるばかりか、逆に死亡率を挙げる結果に。
  • 健康的な食事をしていれば、ビタミンはいりません、むしろ逆効果に。
  • 何かしらの理由で、食事の接種がうまくいってない人には、ビタミン剤は効果的な場合も!
  • お医者さんに相談して、ビタミン剤の接種を決めてください。でもビタミンは万能ではありません。
  • ビタミン剤は合成品より天然からとったものの方が効果ありかも(関連記事より)

 

 

関連

この記事の関連として、ハーバード・メディカルスクールでもブログがあります。
[blogcard url=”https://www.health.harvard.edu/blog/patients-doctors-know-vitamins-supplements-2018031613418″]

おしまい。

2018年11月24日

Posted by xxxchem