高分子の階層構造①:ラメラ構造

2019年1月12日

高分子・ソフトマターなどなど、高分子についていろいろな呼び方があるのは以前紹介しました。
周りを見渡しても様々な高分子材料があるわけです。
ということは、高分子の研究を幅広くやられている(または、やられていた)わけです。

研究という言葉をイメージすると、すごいことやってるように感じますが、実は細かい作業をたくさんやっています。
そこで、高分子に対しても研究によっては階層ごとに研究されることも多く、階層ごとに名称もそれぞれあります。また研究分野によっても呼び方が違います。その辺りもまとめていきます。

ポリエチレンのように柔らかい(自由に回転する、フレキシブルな結合を持つ)場合、溶液中ではランダムコイルの形態をとります。
ちなみに、溶融状態でもランダムコイルの形態をとります。
溶融状態から冷却したとき結晶もできるのですが、非晶部ではランダムコイルのような形をとります。(しかし、結晶による束縛によって他の二例とは)

高分子鎖は結晶領域でエネルギー的に最も安定なコンフォメーションをとります(ポリエチレンでは全トランス平面ジグザグ型)。
全体としてはまっすに伸びる形(ステム)にります。

高温でポリエチレンをキシレン(よく溶ける液体、良溶媒)に溶かして、希薄溶液(すごくうすーく薄めた溶液)を作製します。
これを冷却すると透明な溶液が濁ります。
これをメッシュで掬い取って、電子顕微鏡で眺めると、一つ一つ分離した数$\mu m \times$数 $\mu m \times$数 $nm$ サイズのひし形のラメラが見られます。

1本の分子鎖の軌跡をたどっていくと、結晶中でのまっすぐなステムは鏡面にでると折れ曲がり、ある程度の遊泳後に再度結晶中に入りこむ、これを何度も繰り返し、結局折りたたみ構造をとります。こうしてできる薄板状の微結晶をラメラ(あるいは 折り畳み鎖結晶folded chain crystal FCC)と呼ばれます。

 

 

2019年1月12日

Posted by xxxchem