【化学】1から化学勉強法~液体と固体~

2018年12月15日

今回の紹介する化学のトピックは、相図ってどうやって作るのか、相図ってどういうことを意味しているのかを見てきましょう。
特に、液体と固体について話していきます。

臨界点

臨界点と聞くと、「現在では米中の貿易戦争が臨界点」など、限界の状態を表しますね。この臨界点は化学の言葉なんです。どんな意味なのか見てきましょう。

水に熱を与えるか、周囲の圧力を下げると、水は液体(水)から気体(水蒸気)に状態変化します。
その変化する点(温度、圧力)を臨界点と言います。
地上 と 富士山の頂上 では水の沸点が違うことはご存じだと思います。
つまり、臨界点も状況によって変化するものなので、温度と圧力の関係で示しています。

圧力と体積で表してみるとどうでしょうか。

一般に、気体は温度を下げて圧縮していくと液化します。この状態を圧力$p$と体積$V$で示すと以下の図のようになります。この図では、$\ce {I->IV}$の順に温度が低いことを示しています。$p$が増加すると$V$は減少しますが、曲線IIIやIVでは水平部が現れています。
これは$III$や$IV$の温度では、ある圧力で液化が起こることを示しています。

例えば、曲線$IV$では$p$の増加とともに最初は気体の状態で体積を減じていきますが、A点で一部液化がはじまり、B点ではすべて液化します。気体と液体が共存するAB間では圧力は一定です。そして、B点をすぎると、今度は液体の状態で体積を減ずるのです。
気体と液体が共存する水平部分を種々の温度での$pV$曲線で結んでいくと、図の点線が得られます。

そしてついに水平部分が消失する点Cが現れます。C点が臨界点であって、これより高い温度では気体だけが存在することになります。
臨界点における温度、圧力、モル体積をそれぞれ臨界温度($\ce {T_{c}}$)、臨界圧($\ce {p_{c}}$)、臨界モル体積($\ce {V_{mc}}$)といいます。

ファンデルワールス定数

臨界点では次の関係が成り立ちます。

$$(\frac{\partial p}{\partial V})_{r}=0,(\frac{\partial ^{2} p}{\partial V^{2}})_{T}=0$$

ファンデルワールスの状態方程式で、$n=1 (mol)$とし、上の関係を適用すると次の結果が得られます。

$$p_{c}=\frac{a}{27b^{2}}, V_{mc}=3b, T_{c}=\frac{8a}{27b^{2}R}$$

したがって、$p_{c}$、$V_{mc}$、$T_{c}$がわかれば、ファンデルワールス定数aとbを決定することができます。

蒸気圧

熱が与えられると液体分子の運動エネルギーは増し、激しい分子運動を行います。

運動エネルギーがある程度大きくなると分子は駅面から飛び出しますが、その一部は気体分子と衝突してまた液体に戻ります。

開いた容器中の液体はいずれは蒸発して気体分子になってしまうが、密閉容器では温度が一定であれば、気化する分子数と液化する分子数が釣り合った平衡状態に到達します。これが気液平衡です。

平衡状態での気体分子の数は温度によっても変化するから、蒸気圧も温度によって変化するから、蒸気圧も温度によって変化します。

蒸気圧と温度の関係を示したものが蒸気圧曲線です。

液体を熱していってその液体の蒸気圧が液面上の圧力と等しくなると、液体内部でも気化が起こります。これが沸騰であり、その時の温度が沸点です。

凝固、融解、昇華

液体を冷却していくと液体分子の運動は次第に穏やかになり、ついにはある一定の位置に固定されて、そこで振動するだけの状態となります。

この現象が凝固で、この温度が凝固点です。

固体(結晶)にはいくつか種類があります。

すなわち、イオン結合で形成されたイオン結晶、共有結合で形成された共有結合結晶、金属結合で形成された金属結晶、およびファンデルワールス力のような分子間力で形成された分子結晶などです。

このうち、ファンデルワールス力は主として、双極子引力(分子間の電荷の分布が不均一な極性分子間に働く力)、誘起双極子引力(極性分子ではないが、双極子が近くに存在したときに誘起される引力)、分散力(分子間の電子の位置が変かすることによって、電子密度の揺らぎが生じたときに分子間に働く力)からなります。

固体を熱していくと、固体を形成している粒子(分子、原子、イオン)の振動次第に激しくなり、ついには動き回る液体の状態になります。これが融解であって、この温度が融点です。

固体を形成している粒子の運動が激しくなって、固体の表面から液体の状態を経ないで直接気体分子にある現象が昇華です。また、その逆も昇華といいます。

状態図

水の各相(気相、液相、固相)の平衡状態が圧力と温度によって変化するありさまを示したものです。

このような図を状態図といいます。CT線は気液平衡を示して、また、AT、BT線はそれぞれ固気平衡、固液平衡と示しています。

M点は融点、E点は沸点であり、T点は3つの状態が同時に共存する点で三重点と言われています。

水の三重点は、$p=4.58 Torr, T=0.010^{\circ}C (273.16 K)$です。

2018年12月15日

Posted by xxxchem